2022/12/31

映画「すずめの戸締まり」

 


ご存じ、新海誠監督の最新作。「君の名は」や「天気の子」の関係曲が流れていたりする。1行でどんな話かというと、女子高生がイケメンを助けに行く話。ではあるが、そこは様々な話が盛り込まれている。懐かしい歌が流れたり、鈴芽も可愛くて楽しめた。

2022/12/24

展覧会 岡本太郎

 


東京都美術館で開催中の「展覧会 岡本太郎」展に行ってきた。絵画作品、オブジェなどたくさんの作品が展示されていてとても見応えがあった。入場者も多かった。

帰宅後、図録を眺めていたら、”黒眼”の迫力がすごい。

2022/12/10

日録

 


「美しきシモネッタ La Bella Simonetta」展

 


丸紅ギャラリーでボッティチェリの「美しきシモネッタ」(テンペラ画)1点!だけが展示されている展覧会へ。図録も買ったけれども、本物は全然違います。オーラもあるが、服の赤の色鮮やかさ、肌などのグラデーション(でもダ・ヴィンチのスフマートとは違って輪郭がある)、何よりも本物を見ないとその立体感は伝わらないと思う。実際に見て良かったと思った絵画だった。

一点だけの展覧会というものも良いですね。一品に集中してして見ることができる。

2022/11/28

2022/11/23

川内倫子 「M/E 球体の上 無限の連なり」展


東京オペラシティ アートギャラリーで開催されている川内倫子 「M/E 球体の上 無限の連なり」展に行ってきた。久しぶりの東京オペラシティ アートギャラリー。前回訪れたのは、石川直樹の「この星の光の地図を写す」展なので2019年以来か。開館直後(11時過ぎ)かつ天気は肌寒い生憎の雨ということもあり、比較空いていてじっくり・ゆっくり見ることができた。

回顧展ではないが、最新のM/Eから、過去の作品、動画作品も展示されていた。全体を通じての印象は、「丸(球)」と「光」。テーマ、作品により被写体との距離感は様々だが、丸と光だった。あと、図録(かなり手がこんでいてこちらも素晴らしい)を見ていて、気づいたのだけれど、タイトルにある「連なり」も何かストリームというか糸というかそれぞれが繋がっているようにも感じられた。

尚、同時に開催されていた「収蔵品展074 連作版画の魅力」の版画の超絶技法、「project N 88 䑓原蓉子」のカーペット(タフティングというらしい)の暖かさも素晴らしかった。

2022/11/18

背徳の西洋美術史 名画に描かれた背徳と官能の秘密

 


西洋絵画(+彫刻)に描かれたエロス表現について余すところなく紹介されている一冊。クラーナハの「不釣り合いなカップル」からギリシャ神話までさまざまなエロス表現について紹介されていて面白い。禁欲的な面も強いキリスト教ということもあり、聖書ではあまりエロス題材がないのか、モチーフは圧倒的にギリシャ神話が多い(あとは近代で風俗画的なもの)。

2022/11/05

日録

 


写真新世紀30年の軌跡展 写真ができること、写真でできたこと


昨年で30年の幕を閉じた写真新世紀の30年を振り返る展示会東京都写真美術館で開催されている。11/13までなので慌てて行ってきた。動画作品が多くなってきているが過去のスチル作品はやっぱり良い!ところで、30年を振り返るという割には展示作家の数が少ないなあと思ったら、品川のキヤノンギャラリーSも会場になっていることを知った(こちらは11/22まで)。頑張っていくじかんを作れるか?


しかし、サブタイトルの「写真ができること、写真でできたこと」って良いね。

野口里佳「不思議な力」展

 


東京都写真美術館で開催されている、野口里佳「不思議な力」展を観る。なんだろう、展示点数がそれほど多いわけではないのだけれど、一点一点の印象よりも展示全体の印象としての野口さんの凝視が伝わってくるというか、そんな感じを受けた。不思議な力、父のアルバム、クマンバチ、さかなとへび、ヤシの木、、、それぞれコンセプトを持った作品であるのだけれど、それぞれのテーマが持っていたコンセプトが全体として視ることで薄まり、それが逆に野口里佳の「雰囲気」を醸し出しているというか。思いの外、良い展示会でした。

2022/10/23

「はじめての、牛腸茂雄。」展


渋谷パルコのほぼ日曜日で、牛腸茂雄の写真展が開催されていたのでいく。今度赤々舎から写真集も出るようだ。15年くらい前に彼の写真のことを知った時(確か西井一夫の著作だったか)はとても心を揺さぶられた。写真集Self and Others買った記憶もあるのだけれど、探しても見つからない。記憶違いだったか。2007年に松濤美術館で開催された「大辻清司の写真 出会いとコラボレーション」展でも牛腸茂雄のことが触れられていた記憶もあるが、だいぶ昔で記憶違いかも。今回の写真展もモノクロは2Lくらいでプリントされて、カラー(ポジ)も四切くらいだったかの大きさでプリントされていた。モノクロの方はもう少し大きいプリントが見たかったとも思うが、今度出す写真集用にプリントしたものであろうか。

2022/10/15

美術の経済 “名画”を生み出すお金の話


ダビンチ作と称された絵画「サルバトール・ムンディ」にまつわる価格の顛末を描いた映画「ダ・ヴィンチは誰に微笑む」 をみてから、美術作品の「価格」について色々興味が湧いて関係するような書籍を読んでいる。この本も、サブタイトルに「”名画”を生み出すお金の話」とあり、そのような興味から読んでみた。内容的には、私の知らなかった浮世絵の話などもあり面白い。ビジネス書という体なので、難しく書いているわけではないのですらっと読める。ただし、入門的な切り口なので深さを追うという感じではない。

2022/09/13

巨大アートビジネスの裏側 誰がムンクの「叫び」を96億円で落札したのか


 

石坂泰章著「巨大アートビジネスの裏側 誰がムンクの「叫び」を96億円で落札したのか」(文藝春秋)を読了。サザビーズでの勤務や画廊を経営していた著者によるオークション会社やアートマーケットがどういうものであるかの紹介。2016年の書籍であるため、状況は少し古いのかもしれないが、アートマーケットや欧米での美術館の成り立ち(経営)などについて初心者の私にはちょうど良かった。

2022/09/03

ゲルハルト・リヒター展


東京国立近代美術館で開催されている「ゲルハルト・リヒター展」に行く。会期も終盤になっているというのに多くの観客がいた。ちなみに、東京で開催される初の個展らしい。

抽象的な作品は、背景を知らないと楽しめない部分も多いので鑑賞する側もつい、抽象作品については作品の質感とか大きさなどに目がいってしまうが、彼の写真を基にした、写真に見える作品はとりあえず背景も知らずに楽しめる。「不法に占拠された家」(Squatter's House)、「トルソ」(Torso)等々、ピントがあっていない写真のように見えて一瞬、目がチカチカしてしまうがその身体感覚も心地よい。

あとは、グレイ、グレイ、グレイ。


リヒター展の半券で常設展(コレクション展)も鑑賞できた。これがとても良かった。原田直次郎の騎龍観音や、藤田嗣治の戦争画、会田誠の戦争画RETURNS、森村泰昌のBrothers (A Late Autumn Prayer)、福田繁雄のThe Trick(この二つはミレーの晩鐘/The Angelusがモチーフだ)などに加え写真作品も多く、本物を見れたのは幸いだった。









2022/08/28

「クラーナハ展 500年後の誘惑」の図録


 

2016〜2017年にかけて、国立西洋美術館で開催されていた「クラーナハ展 500年後の誘惑」の図録をヤフオクで手に入れた。最近西洋絵画に本格的に興味を持つようになって、クラーナハ(父)(Lucas Crahach the Elder)を知ったのはごく最近のことで、彼についての書籍などを探しているうちに、改装前の国立西洋美術館で掲題の展覧会が開催されていたことを知った。当時は全く彼のことを興味持っていなかったため、開催されていることすら気付いていなかったが、今となっては後の祭り、仕方がないので図録をリーズナブルに入手できる方法を探していたら運良くヤフオクで手に入れることができた。文章も多く読み応え、見応えのある図録であったが、私の大好きな「パリスの審判」(The judgement of Paris)は展覧会には版画だけしか展示されていなかったらしく、図録にも版画しか掲載がなかったのは少し残念だった。ちなみに私は、「パリスの審判」の油彩画の中でメトロポリタン美術館所蔵のもの(1528年)とコペンハーゲン国立美術館のもの(1527年)に魅力を感じる。メトロポリタン美術館所蔵のものは、先日開催されていた国立新美術館でのメトロポリタン展で観たが、コペンハーゲン国立美術館のものはまだ本物を見る機会がない。

2022/08/21

「アヴァンガルド勃興 近代日本の前衛写真」展と「メメント・モリと写真 ー死は何を照らし出すのか」展

東京都写真美術館で開催されている掲題の2つの展示「アヴァンガルド勃興 近代日本の前衛写真」展と「メメント・モリと写真 ー死は何を照らし出すのか」展を見に行った。藤岡亜弥さんの写真展に行ったときにいただいたチケットを利用。

アヴァンガルド展の方は安井仲治などの戦前のフォトモンタージュなどの写真が展示されていた(マン・レイなどの時代を思い浮かべれば良いのかと)。白黒写真でPhotoshopなどない時代ではあるが、先人たちの工夫が面白い。 

メメント・モリ展の方は、特にメメント・モリ(死を想え)に関連しないような写真も展示されていたように思うが、東京都写真美術館の良質なコレクションが多く展示されていて(例えば、ウォーカーエバンス、ブラッサイ、アジェ等々)とてもよかった。特に藤原新也のインドのプリントは初めて見たけれど、とても印象的だった。

2022/08/12

芸術×力 ボストン美術館展

 


ルカス・クラーナハ(父)の作品「十字架にかけられた二人の盗人のいるキリスト哀悼」も展示されると聞いて東京都美術館に観に行った。ちなみに、アルブレヒト・デューラーも展示されていた(「マクシミリアン1世の凱旋車」)。

平治物語絵巻が本展示の売りの一つだけれど、すごい人だかりだった。

ちなみに全作品撮影禁止でした。今時の美術展では珍しい。


ボストン美術館には2000年くらいに行ったことがあるけれど、当時は美術の知識がほとんどなくてほとんど覚えていない;-)

2022/07/24

国立西洋美術館 常設展

 


ふと思い立って、国立西洋美術館の常設展へ。常設展は500円に観覧できるのでお得であるし、14世紀の宗教画からピカソまで結構いろいろなものがカバーされている。今回の主な目当ては、ルカス・クラーナハの「ゲッセマネの祈り」と「ホロフェルネスの首を持つユディト」。最近、クラーナハの描くちょっと釣り目で鼻がツンとした顔がお気に入り。


それから、カルロ・ドルチの「悲しみの聖母」のラピスラズリの青マントの色がすごかった。

2022/07/23

写真はわからない 撮る・読む・伝えるー「体験的」写真論


小林紀晴著「写真はわからない 撮る・読む・伝えるー「体験的」写真論」を読了。20年ぶりくらいに彼の著作を読んだが、とても納得の内容だった。

よい写真は

  • 新鮮であること
  • 多くの人によって未知のイメージであること
  • 新たな価値観の提示であること(私が世界をどう見ているか、どう見えているか)

この三つが備わっていると言明している。また村上龍の言葉を引用しつつフォトグラファーになるための条件として「写真より興味があるものを持つ者」としている(山岳写真家の登山等)。


また、Alex Sothも似たようなことを言っていたと思うが、小林も作品を完成させる過程で必ずキーワードとなる言葉が必要で、言葉=コンセプトとなり写真が撮り貯まり、最終的にそれをどうまとめるか・編集する段階でも言葉が必要となると。

映画「ミニオンズ フィーバー」

 


映画「ミニオンズ フィーバー」を観てきた。かわいくて面白いです。70年代テイストですかね。

2022/07/16

ルートヴィヒ美術館展


MUSEUM LUDIWG COLOGNE ルートヴィヒ美術館展 20世紀の軌跡 市民が作った珠玉のコレクションという美術展を国立新美術館へ見に行く。カンディンスキーやピカソなども含む、近代~現代アート。ロシアンアバンギャルドなど幅広く展示があり、面白かった。アンディ・ウォーホールのエルビスプレスリーの作品はとても多きサイズで驚いた。(現代美術になるほどサイズが大きくなりますね。)




そのあと、国立新美術館でやっていた「ワニがまわるタムラサトル」展も無料だったので覗いてみた。こちらの方が、末っ子は喜んでいた。

Alec Soth "Gathered Leaves Annotated"

 



Alec Sothの"Sleeping by the Mississippi", "Niagara", "Broken Manual", "Songbook", "A Pound of Pictures"の5つの写真集を収録し、彼自身が注釈を入れた"Gathered Leaves Annotated"を購入。紙はざら紙で、写真の細部を観たい向きには適していないが、彼のアメリカに向けた大型PJ写真集が全部入りでお得感がある。彼の注釈は自筆なので、字の判別に苦労したが内容は非常に面白く、自分自身の心象風景に彼の写真がさらに入り込むようになった。


彼の写真には、なんとなく死(とそれの裏返しの)愛を感じることが多くあるが、死にも多く言及している。写真集を出した後に、撮影された人物の後日談で、亡くなっていることなどを知るにつれその思いが強くなった。


私は、この中では、"Broken Manual"という米国の隠匿者を捉えた写真集がなんとも鬼気迫るものを個々の写真から感じられて好き(いや好きというより衝撃を受ける感じ)なのだが、"Broken Manual"自体へは彼の”注釈”は少ない。むしろ、今、葉山の神奈川県立近代美術館でやっている彼の写真展で上映されているドキュメンタリー映画『Somewhere to Disappear』(2010)を観ると、彼が何を撮り・撮れなかったか(収録しなかった)も含めてよくわかり、さらに衝撃が広がると思う。


以下、注釈を読みながらそれぞれの写真集を読んだときに頭に浮かんだ・記憶に残った言葉

"Sleeping by the Mississippi"

Religion, Flood, Abandoned

"Niagara"

Love, Variety of loves, - couples, families, mother and child -, Heart, Loneliness, Sex, Marriage, 悲しみ

"Broken Manual"

隠遁

"Songbook"

Group, Dance, Love, Christianity, Mega church, Sec, Cabbage Patch kids, death after photoshoot

"A Pound of Pictures"

Cemetery,
P.44 (P.656):
We take pictures not only to see, but to be seen; not only to remember, but to be remembered.
More than any other creative medium, photography is linked with death. When you go down into the cellar, you will need to face this darkness.

あと、葉山の図録でも(下記)だが、写真は言葉なしには成立しない(意訳)と言っていることはとても興味深い。

Photography is sometimes thought of as being a visual communication system free from constraints of language, but it doesn't work that way. Even if a book consists of nothing but pictures, the work inevitably processed through language by publishers, critics, and the general audience. I define myself as a photographer, not as a writer. Nevertheless, I need to be cognizant of the ways in which my work will be at least partially processed through language.


2022/07/10

ジョルジョ・ヴァザーリ 芸術家列伝 1 2 3





西洋美術の本を読んでいるとルネサンス期の芸術家の話の出典として必ず出てくるヴァザーリ。とても気になって、有名だし翻訳がでているのではないかと調べてみたら、全訳はなく、一部の芸術家の部分だけを翻訳したものが出ているみたい。(芸術家列伝1芸術家列伝2芸術家列伝3

チマブーエ、ジョット、シモーネ・マルティーニ、ウッチェッロ、マザッチョ、ピエロ・デルラ・フランチェスカ、フラ・アンジェリコ、フィリッポ・リッピ、ベルリーニ(以上1巻)、ボッティチェリ、マンテーニャ、ジョルジョーネ、ラファエロ、アンドレーア・デル・サルト、ティツィアーノ(以上2巻)、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロと西洋絵画史入門にも必ず出てきそうな画家たちの章が翻訳されている。


チマブーエ(Giovanni Cimabue)

科白を芸術表現の補助手段として使用する新機軸を思いつき、編み出した点は注目に値する

・・・(以下、気ままに追記していく)

2022/07/03

アレック・ソス 「Gathered Leaves」展

アレック・ソス(Alec Soth)の 日本で初の個展「Gathered Leaves」が、神奈川県立近代美術館葉山で開催されているので少し遠いけれど行ってきた。

「Sleeping by the Mississippi」「NIAGARA」「Broken Manual」「Songbook」「A Pound of Pictures」の5つの写真集からピックアップされたものが展示されていた。

彼の写真は何か被写体の「狂気」とも言えるものを写しているというか、撮影者が「狂気」をはらんだ対象を選択して撮影しているというのか、どちらかわからないけれど、何か仄暗い「狂気」を感じる。特に、「Broken Manual」はそう。これは、会場で上映されていたドキュメンタリー映画『Somewhere to Disappear』(2010)を観たせいなのかもしれない。

2022/06/26

映画「ダ・ヴィンチは誰に微笑む」


映画「ダ・ヴィンチは誰に微笑む」をやっと観た(アマゾンプライム)。非常に面白いドキュメンタリーだった。13万円で買われた絵画が最終的に510億円になり、そして所在不明になる。値段が吊り上がる過程で、利用される美術館・アカデミアの権威たち、そして国家を巻き込みながら、まるでババ抜き(当人たちはジョーカーだと思っていないが)。あまりに有名な作者の絵は観るだけで十分だな、と。

2022/06/25

藤岡亜弥 写真展 「アヤ子江古田気分」


2B Channelで紹介されていた、藤岡亜弥 写真展 「アヤ子江古田気分」が田端のギャラリーで開催されていることを知り、ノノさんをつれていく。藤岡さんご本人も在廊されていろいろお話を伺うことができた(ノノさんの相手?をしていただいた)。「さよならを教えて」、「川はゆく」などの写真集も販売されていたが、新刊「アヤ子江古田気分」「my life as a dog」の2冊組+妹さんが描いた肖像画のポスターなども入ったサイン本があったので、そちらを購入。

隠れ名画の散歩道

 


最近お気に入りのマリー・ドニーズ・ヴィレール(Marie Denise Villers)の絵が表紙だったので思わず購入。内容は、作者の千足伸行さんが気になる絵画を紹介しているもの。いわゆる有名絵画を並べて解説したものではないため、私のような素人だと作者の名前も知らないことが多かった。でも気になる1枚があったら、そこから作者の他の作品を調べたりしていく「出会い」がある。私はリカルド・ベリのが気になっていろいろ調べてしまった。

2022/06/18

ルカス・クラーナハ 流行服を纏った聖女たちの誘惑

 

最近、ルカス・クラーナハ(Lucas Cranach)の絵(特に女性裸体画)が気になってしようがない。画集でもないかと調べてみて、新刊で変える本ということで「ルカス・クラーナハ 流行服を纏った聖女たちの誘惑」を購入。

特に気になっているのは、「パリスの審判」。いくつか作品があるがメトロポリタン美術館とコペンハーゲン国立美術館の収蔵品が個人的には好き。

彼の描く絵は、写実性に富むというより彼のスタイルの絵というか、女性もよくみるとどの絵も(肖像画ですら)同じような顔の形をしている。少し釣り目でつまんだような鼻、口はおちょぼ口というか。立像の場合はS字、旨は小さく、お尻の幅より大腿部の幅の方が大きい。でも不思議な魅力がある。


2016年に国立西洋美術館で展覧会をやっていたようだ。当時は全く知らなかった。残念。

なお、https://lucascranach.org/にデジタルアーカイブが豊富にある。

2022/06/11

西洋美術解読事典 絵画・彫刻にける主題と象徴


 私のような西洋絵画(特に宗教画)の初心者には、アトリビュートがよくわからない。そのため「西洋美術解読事典 絵画・彫刻にける主題と象徴」を購入。通読するというよりは、調べたくなったときに該当部分を読む使い方を考えているけれど、パラパラとめくって読んでみても面白い。

ただ、事典というタイトルだが、あかさたなの区切りが本の横側(背表紙の反対側、小口?というみたい)にインデクスも印刷されてないため、非常に検索しづらい。そのため、写真のように自分でインデクスをつけてみた。





チャートで読み解く 美術史入門

 


チャートで読み解く 美術史入門」。ルネサンス、印象派などの西洋美術から日本の美術まで、芸術家間の関係や、流派の関係などをチャートとしてまとめたもの。その時代時代の美術を俯瞰して把握するのにうってこい。わかっている人には不要だと思うけれど、初心者にとっては、机のわきに置いておき、ふと気になったときにぱっと調べるのによい本だと思う。

東京藝大で教わる西洋美術の見かた

 


東京藝大で教わる西洋美術の見かた」タイトルにある通り、東京藝大の先生による藝大生向け美術史概説の授業を一般向けの教養本としてまとめたもの。

主に西洋絵画について、網羅的ではないが有名どころの画家の作品について、構図や他の画家の作品とのつながりなども含めて解説していて、作品の背景を含めて教養を得られる感じ。

2022/05/28

柴田敏雄と鈴木理策 写真と絵画ーセザンヌより


近くで仕事をしていて金曜日は20:00までやっていたので、 アーティゾン美術館で開催されている「柴田敏雄と鈴木理策 写真と絵画ーセザンヌより」展を観に行った。

お二人の写真は相変わらず、プリントも美しく見ごたえがある。そして一緒に展示されていた、美術館収蔵の絵画も素晴らしかった。。






併催されていた「Transormation 越境から生まれるアート」展も駆け足で見た(図録は購入)。

2022/05/21

映画「シン・ウルトラマン」


”シン”シリーズ第二弾?庵野秀明「シン・ウルトラマン」を観に行った。主人公(ウルトラマン)のピンチと最後の勝利の高低差が少ない感じなので、ヒーローモノでよくあるカタルシスを大きく感じることはない。案外あっさりしているが、2時間の映画で結構いろいろ詰まっていることもあるのでこんなものかなとも思った。敵キャラがなんとなく、エバンゲリオンの使途っぽい(逆かな)。巨大化した長澤まさみを観る映画だった。

2022/05/15

アベンジャーズ展

 


六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで開催している「アベンジャーズ展」に行った。昨日のドクター・ストレンジの映画の勢いのまま行ってしまったけれど、正直うーん、アベンジャーズにそこまで詳しくない私には少し高かった感じ。帰りに同じ六本木ヒルズ52階でやっているドクター・ストレンジ・カフェでお茶をして帰宅。

2022/05/14

The Story of Art 美術の物語

 


エルンスト・H・ゴンブリッチの「The Story of Art 美術の物語」を読み終えた。1万円近い価格、600ページを超える著作なので、とても読み応えがあり、西洋絵画・建築・彫刻の入門書としてはとても役立つと思う。ゴールデンウイークに読み終えるつもりが1週間余計にかかった。全世界で800万部以上売れ、追加・重版もされているだけはある内容。今回通読し終えたけれど、今度はパラパラつまみ読みなどして復習したいと思う。

○○派というような分類、名称を用いながら網羅的な解説をしている著作ではないので、西洋美術の大きな流れはわかるけれど、そういったカテゴライズされた塊としての理解は難しいかもしれない。後、翻訳版としてちょっと惜しいのは、著者名(+作品名)が日本語だけなので、ネットで検索しようとした時などにアルファベットの綴りがわからないのでそこはちょっと参照に役立たず不便。

絵画の歴史 洞窟壁画からiPadまで


デイヴィッド・ホックニーとマーティン・ゲイフォードの対談集を購入(ペーパーバック版)。英文タイトルは「A HISTORY OF PICTURES」。絵画と写真のについての対談をベースに時代ごとにまとめられている。ある時代までの西洋絵画の特徴として「リアリティ」の追求があると思うが、かなり昔から画家たちはカメラ(フィルムカメラではなく)を使っていることを述べていてへぇと思った。普段主に目にするのは完成された絵画だけれども、確かによくよく考えると、画家たちは素描とかの準備をしてから完成品を作っていたわけで、カメラもそういう段階で使われたのだろう。

ちなみに、youtubeで対談が公開されている。