2007/05/03

2007/05/03

[PHOTO] 日録

01
02
03
04
05

[BOOK] 写真の読みかた

編集者・カメラマンとして日本の写真史には必ず名の挙がる名取洋之助による写真の話である。‘真を写す’と書かれる写真というものが如何なるものであるかが説明1されていて非常に面白い。まず写真一枚をとってみても、カメラの構え方、レンズによる効果(望遠では密になり、広角では疎になる)により様々な錯覚を起こさせることが可能であること。それがさらに編集者など写真をセレクトする手が介入することにより、写真の並べ方、キャプションの与え方ひとつで如何様にも意味を変じさせることが可能である。それらのことが写真の持つ’あいまいさ’、つまり撮影者が意図したもの以外の事物が豊富に写りこんでしまう写真というものの性格を決定づけていることを再確認させられた。再必読の書である。


  1. 知識として既知であったとしても、再確認されるだろう。↩︎

0 件のコメント: