2007/01/05

2007/01/05

[PHOTO] 日録(朝と夜と)

the morning view from the train window
moon

[PHOTO] 「アイドル!」展

横浜美術館で昨年から開催されていた企画展「アイドル!」を、仕事始めの今日、会社帰りに観に行った。

アイドルというものの定義の難しさだろうか、展示内容としては写真あり、漫画あり、絵画ありで多少散漫な感じは否めなかった。

その中で、篠山紀信による山口百恵の写真映像は面白かった。これは、(ほぼ)山口百恵だけを撮った写真で作られたテレビ番組(動画がない!)だそうで、篠山紀信による彼女の写真のみがほぼ1時間ぐらい延々とパラパラ漫画のように続く。しかし、全く飽きることがなかった。70年代のアイドルたる山口百恵を、70年代生まれの私はほとんど記憶にないが、現代の同年代の少女達に比べて大人っぽい1し、人間くささも感じられた。

と同時に、当時らしいと感じさせるような、ナンセンスなところもあって、彼女がUCLAのランニングシャツとブルマ姿で皇居周辺をジョギングしている姿を撮影している(つまりカッコわるい)。全く意味不明である。このあたりは80年代アイドルの番組企画にも引き継がれているような記憶もあって面白い。2

それに比べて、同時に展示されていた蜷川実花の写真に写っているアイドル達のプラスチッキィなこと。篠山紀信と蜷川実花の写真の違いということもあるが、全くのリアリティのなさが現代のアイドルの特徴か。

私のとってのアイドル3というと、やはり宮沢りえ4だが、この時代(80年代後半〜90年代)のアイドルが展示に捉えられていなかった。この頃が、私のとってアイドルが身近であった時代であり、同時代性が感じられずちょっと残念ではある。彼女の場合、全盛期のアイドルがヌードになったということもあるので、この展覧会で押さえておく理由もあると思うのだけれど、どうだろうか。


  1. ウィキペディアによると、結婚して引退したときは21歳(!)だったとのこと。現代とは時代が違うとはいえ驚く。若くして時代を駆け抜けたというか、「アイドル」の賞味期限が短かかったというか。今みると潔くも感じさせられる。↩︎

  2. 街で撮られた彼女と同じ写真の中に写っている人びとを観るのがまた面白かった。なんというか山口百恵を控え目に、遠目で見ているとでもいうのだろうか…、たぶん今だったら大変なことになったろう。↩︎

  3. ここで言っているのはテレビ(?)アイドルのことね。↩︎

  4. そういえば、彼女も篠山紀信だ。↩︎

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