2024/09/28

後藤繁雄「現代写真とは何だろう」


たまたま書店で面白そうな本はないかと物色していたところ、この本に出会い購入。私自身は、コンテキストとかステートメントの予備知識や理解がどうしても必要だったりするのでいわゆる現代アートは苦手の部類。ここでいう現代写真もファインアートの流れに組み込む・組み込まれた写真のことかと思って読み進めたが、ウィリアム・エグレストン、スティーブン・ショア、中平卓馬・森山大道(PROVOKE)などが現代写真の創世記・プロローグとして語られる。そして80年代、90年代の写真家・・・と語られ、最後はAR/VRで終わる。写真の掲載はほとんどないため、取り上げられた写真家(作家)がどのような作品を作っているのかは筆者の語り口のみからしか想像できない。もちろんGoogleなどで検索すれば一部を知ることができるが、特に後半に紹介される写真家(作家)の名前は私としては初見の人ばかり出会ったため、今度じっくり調べて興味が湧く写真を見つけたら写真集を見てみよう。ちなみにサム・フォールズは雑誌IMA Vol. 41を見て知っていた。


筆者が巻末に「来るべき写真のためのブックリスト」と称して、大きく変容しつつある写真を考えるためのリストを提供している(本書の帯のコピーが「写真をre-thinkする」である)。調べてみると既に絶版なのか品切れとなっていて入手が古書でのみとなっているものも多い(そして現代写真を論ずるにあたって重要な本なのであろうから、出版時の価格よりかなり高くなっているものばかりだ)。


来るべき写真のためのブックリスト:(本書巻末のリストに掲載されている書籍の出版元サイトのページをリンク(一部のぞく))



  • 2024/11/04 現代写真論の状態("< >"部分)更新

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