2017/07/17

東芝解体 電機メーカーが消える日


kindle版にて読了。日本の電機メーカの最近の状況を時系列に解説してあり、そういった概要知識を得たい場合はとても役立つと思う。この本自体も「失敗の本質」を念頭に置いて著述されている。
日本の総合電機の隆盛は、電電公社・電力会社のドメスティックな囲い壁の中の競争環境における大量の投資に支えられていたというのが本書の見立てであり、電電公社(NTT)も電力会社(東電を筆頭として)もその力(投資余力)がなくなった途端、日本の電機メーカもその勢いを落とし、今までこの2社についていくことが戦略であったために行くべき方角を見失っているという。

「技術力はあるが○○が悪くて失敗した」という言い方をよく聞くけれど、物を作る力と売る力がバランスしていなければ決して成功しないし、ただでさえ総合電機で一部門だけを見れば少ないリソースを逐次投入していては、リスクをとってリソースを大投入してくるライバルには勝てやしない(技術力が本当にあるのかも眉唾だけれど)。

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