あまりにも有名な本。太平洋戦争を中心とした数々の戦闘の敗北について、日本軍の組織的面から考証した一冊。こういう時期だけに手に取って読んでみた。
いくつか手元のメモから引用する(日付は私がメモした日付)。
よく日本の組織はボトムアップ式というけれど、組織として階層構造持っている以上上位者レベル(戦略)での失敗 は、下位者レベル(戦術)では補うことはできないということには納得。米軍は今でも上記のような柔軟な人事を行うのだろうか。だとしたらとても驚異的だと思う。また、原理原則って信賞必罰にもつながりますね。■ 2017/06/28 本来、戦術の失敗は戦闘で補うことはできず、戦略の失敗は戦術では補うことはできない。■ 2017/06/28 米海軍では一般に少将までしか昇進させずに、それ以後は作戦展開の必要に応じて中将、大将に任命し、その任務を終了するとまたもとに戻すことによってきわめて柔軟な人事配置が可能であった。■ 2017/06/28 日本軍の作戦行動上の統合は、結局、一定の組織構造やシステムによって達成されるよりも、個人によって実現されることが多かった。(略)このように、個人による統合は、一面、融通無碍な行動を許容するが、他面、原理原則を欠いた組織運営を助長し、計画的、体系的な統合を不可能にしてしまう結果に陥りやすい。
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