2025/01/11

閻連科「人民に奉仕する」

 


先日読んだ、李良枝「由熙 ナビ・タリョン」と同じくリービ英雄の「バイリンガル・エキサイトメント」つながりで図書館から借りてきて読む。

帯には、「・・・若く美しい人妻が待つ 禁断の寝室へ向かう。」といった文章が踊っていて、どんだけポルノ小説なのかと思ったが、性描写自体はそれほど過激ではなく、むしろ性愛はきっかけなだけで純愛の物語だった。

文革の最中、性欲、出世欲、豊かになりたいと言った欲望を皆が持つ中、「道」を踏み外し、悲劇の結末となるのかと思いながら読み進めたが、<結び>ではぼかした表現ながら、純愛を遂げることができた(と理解した)。

翻訳のせいなのか、原文のせいなのか少しわからないけれど、漢詩みたいな修飾表現を重ねる文章が少し読みづらく感じた。

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