2006/11/14

2006/11/14

[BOOK] ソーホーのマルクス

カール・マルクスが現代の資本主義の”首都”であるニューヨークのソーホーに甦り、現代の資本主義社会に対して激しく咆哮するというハワード・ジンによる一人芝居の原本(マルクスは生前、当時の資本主義の”首都”であるロンドンのソーホーに居を構えていたこともあった)。

マルクスに語らせる形式をとっていると、資本論とかの小難しい話が満載だと思われるかもしれないが、そうではない。実際に上演される劇を観たくなってしまうような、とてもおかしく、痛快な本である。私もすっかりアジテートされてしまい、「共産党宣言」を読みたくなった。「資本論」じゃないところがいいでしょ(笑)。

本文より:

「人がどの程度言論の自由や結社の自由の権利をもつかは、その人が前もって
どの階級に所属しているかにかかっている。

確かに。いくら法律で、これらの自由が保証されていようが、自分の生活が犯されるような、批判は口にできないものだよな。

しかし、復活するのは、イエス・キリストでなくカール・マルクスであるのがなんとも。

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