2009/06/14

2009/06/14

[PHOTO] 世界報道写真展2009

昨年は、北京オリンピック、アメリカ大統領選など大きなイベントが多かったせいか、予定調和的なテーマの写真が多く入賞しているようである。もっとも「報道」写真展なので旬なテーマを外すことは難しいのだろうし、事情は理解できる。しかしそんな凡なテーマの中で、写真として際だつものも、やはり少なかった。

これらのビックイベントに関連した写真以外では、ケニアでの部族対立をとらえた写真があった。それは、なんと戦いに弓矢(!)を使っている。彼らの服装はステレオタイプ的に想像するような半裸の民族衣装ではなく、世界のどこででも売っているようなシャツとズボン。だけれども武器は弓矢、である。彼らとしては大真面目(というか実際には殺し合っているわけだから狂気の沙汰なんだが)なんだろうが、ケニアから遠く離れ、現地のリアリティを全く感じない日本で見ると、なんとも、な写真だった。

その他にシチリアのメッシーナのフォンド・フチーレ(?)という場所のスラムを撮影した写真があったが、なんだかその写真だけでは、日本の下町などにあるちょっと古い長屋や狭い土地にひしめく一軒家の方がよほどスラムに見えてしまい複雑な気分になった。。。

[PHOTO] プレス・カメラマン・ストーリ

朝日新聞社のスタッフカメラマンが撮影した1930から70年代くらいまでの写真を展示している。新聞や雑誌などに掲載されたものが多いので、どこかで見たことがある写真が多いかもしれない。しかし、こうして40年分の写真を俯瞰していくと何が報道されてきて、何が報道されてこなかったのかが、僕の中に浮きあがってきて非常に面白かった。

[PHOTO] コレクション展「旅」第1部「東方へ 19世紀写真術の旅」

今年の東京都写真美術館のコレクション展のテーマは「旅」だそうで、19世紀写真を手にしたヨーロッパの人が最初は近くの近東・中東へ、そしてさらに東へ旅し、(彼らにとって)珍しい風景を写真におさめていくという流れを取っている。日本の写真では、外国人向け(?)のお土産として日本の習俗を説明した写真がたくさん展示されていたが、(あたり前だが、当時の技術水準ではスナップなど無理であろうから)基本的に”やらせ”写真である。これらをみていたら、「浅野家」なんかの写真を思いだしてしまった。

このシリーズは第2部「異郷へ 写真家たちのセンチメンタル・ジャーニー」、第3部「異邦へ 日本の写真家たちが見つめた異国世界」と続くらしい。

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