2006/12/28

2006/12/28

[PHOTO] 日録

arisugawa

もうすぐ正月だというのに、東京はまだまだ紅葉、まるで秋真っ盛りのようだ。

[BOOK] 新たなる凝視

中平卓馬の病後初の写真集。もうとっくに絶版になっているので、観たくても観ることができないでいた。しかし、‘とりちゅう’(都立中央図書館)にあることを、検索ページで知り、会社帰りに図書館へ行く(本日は、今年最後の勤務日で半ドン)。他の中平ファン(?)も来ていたらしく、他にも読みたかった「まずたしからしさの世界をすてろ」「来たるべき言葉のために」は、既に誰かに貸出中だった。

構成は、まずカラー(16カット)から始まり、モノクロ(43カット)が続き、そして後書き(?)、日記(1982.8.1-31)となっている。

カラーについては、今に至るひとめで彼の撮影だとわかる平易な対象一点でとらえたカットである。モノクロに関してはブレはないが、ハイコントラストであり、粒子が粗く、“引き”より”寄った”カットが多い。

いずれも’アウラ’はないが、’対象’はあるという感じだろうか。

後書き(?)は、以前どこかで読んだ記憶があるので他の書物にでも転載されているはず。

最後の日記に関しては、ホンマタカシの「きわめてよいふうけい」に掲載されていた20年後の彼の日記と傾向が似ていて、20年たっても人間そう変わることがないのだ、と思わず納得させられる。内容は「起床、就寝時間」、「食事」、「睡眠」の記録がほとんどを占め、「昼寝極力阻止!!」などの言葉が躍る。睡眠に関して何か特別な関心がそこには感じられる。

[BOOK] Little People

榎並悦子による北米のDwarfism(小人症)の人びとの写真集。

以前、アサヒカメラの巻頭ページに何カットか掲載されていて興味があったが、’とりちゅう’に蔵書されていたため読んでみた。

写っている人びとはアメリカ人がほとんどであるためか、(ステレオタイプなイメージだけれど)アメリカ人らしくポジティブに見える。しかし、それがかえって私に悲しみを感じさせる。

彼らの抱える病気からくる健康トラブル、(彼らからみて)背の高い人びとに適合するように作られた社会設備、それにもちろん偏見等々の困難に対して、ただポジティブに前向きにという面だけでなく、辛く悲しいことだってたくさんあって、そういう時には悲しい感情だってきっと彼らにはあったはず(少なくとも私が同じような困難に遭遇したら悲しくなる)。彼らは、そのような面を写真家には見せなかったのかもしれない。逆に写真家(編集者)が、それらの写真をセレクトしなかっただけかもしれない。がしかし、単に笑顔だけだと、彼らも’陽気なアメリカン’というステレオタイプな印象が拭えなくなってしまった。

社会派風な物言いになるが、彼らは米国(カナダ)社会の中で、社会的存在としてきちんと位置づけられている(もしくは、位置付けられるように存在を主張してきている)ことは、写真集からきちんと伝わってくる。これと同じことが、我が日本社会をふりかった時に、できるているだろうかとも自問する。

[LINUX] [NETWORK] racoon2リリース

5回目のリリースです。ikev1マージ、64bit対応、NAT-Tのさらなるサポートあたりが特徴でしょうか。

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