東京国立近代美術館で開催されている「中平卓馬 火―氾濫」展に行く。2015年に彼が逝去してから初の大規模な回顧展ではないか(前回は横浜美術館?)。写真自体は未公開作品もあるとのことだけれど、多くは中平ファンならどこかで見たことがあるはず(回顧展なので当たり前だけれど)。
ただ、展示はとても気合が入っていて、例えば
1974 年に東京国立近代美術館で開催した「15 人の写真家」展の出品作《氾濫》をちょうど半世紀ぶりに同じ会場で再展示します。カラー写真48 点組で構成される幅約6 メートルの大作で、中平のキャリア転換期における重要作です。あたりは、当時の情景を想像することができて良かった。
さらにもっと行ってよかったと思ったのは、中平の写真や批評などが掲載された、雑誌・書籍がとてもたくさん展示されていたこと。多くはprivate collectionと書いてあったので、どなたかが蒐集・保存されているものなのだろうか。写真も雑誌に掲載されたものを見るのと、展覧会で壁やパネルに貼られているものを見るとでは、だいぶ違う。
図録はまだ刊行されていない(3月刊行とのこと)ので、予約してきた。
諸々の事情で、じっくり見れなかったので、会期中(4月7日まで)にもう一度行ってゆっくり見ようと思う。
最近は、「挑発関係=中平卓馬×森山大道」展、きわめてよいふうけいと中平卓馬づいている。