2017/12/17

皇帝フリードリッヒ二世の生涯 (上)(下)


下巻の途中まで読んで、積読状態だったのを再開し読み終えた。2013年12月発刊なので4年ぶりということか。フリードリッヒ二世が生きた時代は、日本でいえば、鎌倉時代初頭にあたる。ルネサンスにはまだ遠い中世だ。その中で、法治(あくまで欽定の法だ)と政治と宗教の役割の分離を目指したような記述がされていた。でも800年後の人間である自分から見ると、彼の限界(時代の限界でもある)は、宗教に対してより冷たい目で突き放す・叩き潰すような意識までには至らなかったことだと思う。あくまでも聖俗共存(併存)しか頭になかったことが、最終的にはホーエンシュタウフェン家の滅亡につながってしまったのではないか。政治では(本人が望むか望まざるかのよらず)中途半端はよくない。

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