以下、引用。
ビッグデータには数々のメリットがある。人間性抹殺の兵器になってしまうのは、欠陥があるからだ。それもビッグデータ自体の欠陥ではなく、ビッグデータによる予測結果の使い方の欠陥である。予測された行為について実行前に責任を負わせることからして大問題だが、とりわけ、相関関係に基づくビッグデータ予測を使っていながら、個人の責任については因果的な判断を下している。問題の核心はここにある。因果を調べずに、相関だけの世界になっていくことに社会がどう対処していくのか。(極端な話をすれば、裁判で相関だけで判決が下せるのか?など。)このあたりは、時間によって社会を構成している人々の意識がどう変わっていくかを見守りたい。
また、本書はビッグデータにまつわるプライバシー保護の話については、作者が述べるように、データを使う側の利用者責任制がふさわしいと思う。また、データ保存期限の設定を法的な仕組みなどにより担保する考え方も必要だと思う。
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