2016/06/26
メカニックデザイナーの仕事論
これまた少し前に読んだ本。少し前に開催された大河原邦男展に連動?して出版されたものかしら。件の展覧会にも行ってきたけれど、昨今のなんだか細い体のロボットより大河原デザインの重量感のあるデザインの方が好きです。
(2015/08/23 撮影)
出来事と写真
少し前に読んだ本。東京都写真美術館で開催されていた畠山直哉の写真展に行った。そのとき、彼のいつもの「作品」とは明らかに異質な東日本大震災の被災地のスナップ?写真が展示されている一角があり、非常に違和感を覚えたことがあったが、その展示(撮影)の理由などがこの本を読んで理解できた。
写真についてのあれこれの議論もなされているが、僕が一番記憶に残ったのは次の部分。
十か月経つと、不安の中にいるのはたしかなんだけれど、でも、やっぱり朝ご飯を食べて、職場へ行って夜は寝るぞというリズムがだんだん回復してきますよね。いなくなっちゃった人についても、いないのがさびしいのは変わらないんだけれど、そのいなくなった空っぽの形式がだんだんなじめるものになってきている。物事を忘れるっていうのはたぶん、生物的なある種の知恵というか力というか、そういうものであると思うんです。
僕は東日本大地震では、大事な人を亡くしたといったことはなかったけれど、身近な人を亡くした時、出来事の直後は非常に悲しくて、苦しくてといったことが、時とともに薄らぐという経験をしている。
そして悲しみを忘れるなんて、僕は非情な人間なんだろうとも思ったりもする。もちろん時々思い出して胸が痛くなったりはするのだけれど、少なくとも日常生活はおくれるようになって行くのいうのは、畠山さんの言うように、生物的なある種の知恵(本能?)であるとすると、少しはその非情についての罪の意識を背負わずに済むなあなんて、都合よく考えてしまったりする。
登録:
コメント (Atom)

