[BOOK] 都市 風景 図鑑
中平卓馬が写真活動を始めた(?)1964年から記憶を失なって1977年に昏睡状態になって記憶を失なう事態から回復後に雑誌に発表されたものまでを収録している。
まず本の体裁として、オリジナル原稿からではなく雑誌そのものからスキャンされたまま収録されていることが目につく。初期の頃はフツーの写真も撮っていたのだなあとと思うと同時にやはり倒れる前の写真は僕にとって、理由のわからない疾走感を呼びおこす。特に一枚一枚をじっくり眺めるのではなく、パラパラとめくっていると焦燥感というか、何かをしなければいけないあせりに似た感情が湧きおこる。
ところで、昨今の地震やら原発やらの状況を病前の中平卓馬だったら何と表現していただろうか。