2011/03/27

2011/03/27

[BOOK] 都市 風景 図鑑

中平卓馬が写真活動を始めた(?)1964年から記憶を失なって1977年に昏睡状態になって記憶を失なう事態から回復後に雑誌に発表されたものまでを収録している。

まず本の体裁として、オリジナル原稿からではなく雑誌そのものからスキャンされたまま収録されていることが目につく。初期の頃はフツーの写真も撮っていたのだなあとと思うと同時にやはり倒れる前の写真は僕にとって、理由のわからない疾走感を呼びおこす。特に一枚一枚をじっくり眺めるのではなく、パラパラとめくっていると焦燥感というか、何かをしなければいけないあせりに似た感情が湧きおこる。

ところで、昨今の地震やら原発やらの状況を病前の中平卓馬だったら何と表現していただろうか。

2011/03/22

2011/03/22

[BOOK] 夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです

1997年から2009年までの村上春樹のインタビュー集。適度に厚く、かつインタビュー集なので手軽に読みたいトラベルブックとして最適と思い、空港で購入した。僕は村上春樹の作品はそれなりに読んでいる方だとは思うけれど、何度も読み直すほどの熱心な読者でもない。そのため、(インタービューの主題の多くを占める)小説の内容自体を覚えてはいなかったのだが、それなりに面白く読み終えた。

いつも感心させられるのが、常に規則正しいリズムを保って打ちこむ仕事や生活に対する彼の態度。なかなか凡人には、毎日朝4時に起きてきっかり4時間仕事をし、その後は仕事のことは考えないといった、いつも同じリズムで仕事や日常を過ごすことは、自制心や社会のしがらみとかもろもろが欠けていて難しい。少なくとも僕はそう(長距離ランナーならでは?)。でも、こういう生活態度は少しは見習いたいと思う。

読み終えたあと、このインタビュー集の中で彼が言うところのリアリズムに分類されるような小説の方が好きな気がするので、カーヴァーの作品を読んでみたくなった。

それから、少しでも英語がもっとすらすら読めるようになるために、積読になっている英語のペーパーブックをちゃんと読み始めようと思う。

2011/03/16