という訳で1年ぶりにracoon2リリースしました。
メンテナンスリリースなので、新機能は無し。バグフィクスと最近のディストリビューションでビルドできるように対応。
ヨーロッパにおける16世紀から第二次世界大戦までの兵站の面について検証した本。最初は現地での調達(徴発)が主流であったが、必要物資が種類・量の膨大になったことにより、現地調達が不可能になり自らのテリトリーから運ばざるをえなくなっていく。交通手段の発達に伴いそれら新交通手段を用いての補給を試みるが、なかなか兵站がうまくいかないことがみてとれる。新たな輸送手段の登場により、軍隊のスピードは早くなるが、結局兵站もそれに伴いスピードアップがはかれないと、軍自体の展開スピードは兵站に足を引っぱられてしまうということだ。
なぜ日本人は「日本(文化)論」が好きなのか。それは国の成り立ちがそもそもアメリカ合衆国のように、建国時に「このような国をこれから作っていく」といった理念(お題目)があってのことではなく、人がまず居てそれからなんとなく国ができたから、そもそも”定義”ありきの国ではないからだと。この話を読んで、司馬遼太郎の「ステート」と「ネイチャー」の話を思い出した。
それなりに刺激的なタイトルであるが、内容は仏教寺院がどのように経営されているかという話である。容易に想像がつくように、観光寺院でもなければ、基本的には葬儀関係による収入によって経営が成り立っていることが述べられている。僕はもう既存仏教に人々を救済する力は、(もちろん現在もないし)今後宗教が必要とされるような荒れた時代が訪ずれても決して復活しないと思う。それくらい、江戸期以降の権力によって飼い慣らされてしまったことへの罪は大きい。
「ある客室乗務員の告白」というサブタイトルがつけられている。匿名で内部告発といえば、格好が良いのかもしれないが、基本は会社内部の不満をつれづれなるままに語ったもの。よくJALの問題として語られる組合問題の他に、パイロットと乗務員が中が悪いことはよくわかった。
そういえば、この本でもパイロットの英語のできなささについて書かれていたが、JALではないけれど、もう一つの日系エアラインに搭乗した時に、機長からの案内の内容が日本語と英語で量的に差があったことがあった。もちろん日本語の方が詳しく、英語はとても”手短”だった。
「モンゴルと満州国」というサブタイトルがつけられたもの。ノモンハン戦争についての本というより、あの時代の(外)モンゴルの独立維持のためにどれくらいの犠牲がはらわれたかなどのモンゴルの近現代史が書かれていて、非常に面白かった。